ザグリ(座ぐり)とは?
ザグリとは穴を開けてねじやボルトを通すときにねじやボルトの頭部が出っ張らないように深く掘り下げた穴のことを指します。
頭部の出っ張りをなくすことでモノとの干渉やボルトの緩みを予防することができます。
主に六角穴付きボルト(キャップボルト)を使用する際に加工されます。
意味不明ですと??
では写真をご覧ください。
左上の写真が一般的な六角穴付きボルトです。
このボルトの頭部の出っ張った部分を引っ込める穴がザグリ穴になります。
右上の写真が実際に加工したザグリ穴になります。
左下の写真がキリ穴のみ加工したときのボルトの入り方です。
一方で右下の写真がザグリ穴を加工したときのボルトの入り方です。
ザグリ加工とはどんなものか、分かりましたよね?
ザグリ寸法の図面での書き方
こちらもまずは写真をご覧ください。よくあるザグリ加工の図示です。この場合は「キリ穴Φ11→ザグリ径Φ17.5ザグリ深10を6か所に加工」という指示になります。
上の写真のように寸法が書いてあれば前述したように加工すればよいのですが「M10 ザグリ」とだけ書いてるケースもあります。
実はザグリ穴の加工寸法には標準の規格があり、例えばM10ですと「下穴加工径Φ11貫通 ザグリ加工径Φ17.5 ザグリ加工深さ10.8」で加工するのが正解です。
キャップボルト(六角穴付きボルト)ザグリ穴加工寸法一覧はポン押し卒業265様のブログが大変参考になりますので是非ご確認ください。
ザグリ加工の工具
ザグリ加工専用の工具も各メーカー様が多数販売しておりまして、加工者にとっては工具の選択も非常に悩ましいところです。そんな中から私が使用しているオススメ工具を2種類だけ紹介します。
キャップボルト対応規格で販売されており、下穴加工後にスローアウェイドリル感覚でぶち込むだけのツールです。
お手軽さナンバーワンです。
単品にはコスパ最強です。
皿ザグリ
普通のザグリはキャップボルトに対してのザグリのことを言いますが皿ネジのザグリは皿ザグリと言ったりします。
皿ネジに対するザグリなのでザグリ形状がテーパになっているのが特徴です。
加工の際はリーディングドリルや面取りカッターを使うことが多いです。
まとめ
初めてザグリという言葉を聞いたとき私も頭が???でした。まだまだ少しずつ勉強の途中でございます。
金属加工に関わっていると使う機会の多い専門用語を少しずつ掲載していきますので、閲覧のほどよろしくお願いします。
コメント
工作機械の営業をしている者です。
入社歴が浅く機械や加工に関する知識が乏しいため非常に勉強になります。
今後とも多くの記事を書いていただけると嬉しいです。